(ポッカリと空いてしまった)


  「存在」




天化が封神されてしまった。
そしたらポッカリと私の何処かに穴が空いてしまって。
多分、それを埋められたのは天化だけなんだね



「・・・はぁ」



何をしても思い知らされる。
私がやる事為す事全てが私を苦しめる。
私のやる事為す事全てが天化に繋がっている。


例えば、寝て起きるだけの行為だって
一人で眠る寂しさ。起きてもアナタがいない切なさ。
どうして、こんなにも弱い私を残して行ってしまったの。

二つあるコップを見ても、

まだ煙草が残っている灰皿を見ても、

枕に残っているアナタの香りだとか、

この部屋全てに、

いやこの世界に、

アナタの存在がまだ残っている。



でも肝心なアナタは居なくて。





「天化天化天化・・・てんか」





全て全て全て、私を苦しめるだけ。




忘れることも出来ずにただ涙ばかり流して、







(たった一人いなくなっただけだというのに)